日本老年学的評価研究による健康の公平性評価・対応ツール
2011年より、WHO神戸センター(WKC)では、日本福祉大学健康社会研究センター(名古屋市)と協働し、日本における高齢化に関する実証に基づいた政策立案の評価改良に取り組んでいます。
健康社会研究センターは厚生労働科学研究費補助金の指定研究として、2000年に施行された介護保険の総合的政策評価ベンチマーク・システムの開発を行っています。特に、日本の政策立案者が高齢者間での健康格差について評価・対応できるようなツールを、WHOのアーバンハート(都市における健康の公平性評価・対応ツール)と調和するかたちで開発するために、WKCではこの取り組みに協力をしています。
ベンチマーク・システムの開発には、1997年に着手した日本老年学的評価研究(J-AGES)からのデータを利用します。2010/11年の調査には、全国から31の自治体が参加し、高齢者約100,000人の社会経済状況、および健康状態についての情報が収集されました。都市内の地域間における健康格差の分析が可能になるように調査サンプルがつくられています。
J-AGESに参加する大都市がまだ少ない中、神戸市は2010/11年の調査に参加しました。これは、高齢者の健康をより良く守り、促進するために、確実なエビデンスにもとづいた政策や事業決定を行なおうとする、神戸市のコミットメントの表われと言えるでしょう。
主要参考文献
近藤克則、日本における健康格差:高齢者の実証研究、ビクトリア、トランスパシフィックプレス2010年