WHO神戸センターと神戸大学、認知症の早期発見・早期介入をめざす 「神戸モデル」構築に向けた共同研究を開始

WHO神戸センターと神戸大学は、認知症の早期発見・早期介入をめざす統合的な「神戸モデル」構築に向けた3年間の共同研究「認知症の社会負担軽減に向けた神戸プロジェクト」を開始する運びとなりました。

認知症は世界規模で急速に増加しています。日本の認知症患者数は450万人以上で、軽度認知障害を含めると、800万人以上が認知機能の障害を抱えていると報告されています(2012年、厚生労働省)。また、その数は高齢化の進行に伴い、今後さらに増加すると見込まれています。 そして、少しでも認知機能の低下、認知症の重症化を遅らせるために、早期発見、早期介入の重要性が注目されています。

本研究では、WHO神戸センターと神戸大学が中心となる共同研究チームが、神戸市の協力のもと、神戸市民を対象としたスクリーニング調査とコミュニティにおける認知症啓発プログラムを通じて、認知症の早期発見、早期治療の実現をめざします。

WHO神戸センターのアレックス・ロス所長は「この研究の目的は認知症の患者さんとそのご家族の社会的負担を削減するためのシステム構築です。さらに、地元のみならず世界の認知症対策へエビデンスを提供し、今後のコミュニティベース・ケアへの布石となることを期待します」と述べ、本研究の代表者である神戸大学医学部附属病院臨床研究推進センター 永井洋士特命教授は「神戸地域では、これまでも認知症や高齢者対策に関する先進的な研究・事業が多く実施されてきました。本研究を通じて、未だ抜本的な治療法のない認知症の進行を遅らせ、また、認知症になってもできるだけ自立した生活を続けられる社会が実現することを期待しています」と語っています。

(WHO神戸センターが9月10日に開催するG7神戸保健大臣会合公式サイドイベント「UHC、イノベーション、高齢化:持続可能なユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)実現に向けた革新的なイノベーションを創出する研究とは(於、兵庫県公館(神戸市中央区))」で本研究概要が発表されます)

<研究チーム> 

    • リサーチ主導施設:神戸大学 
    • 永井洋士 神戸大学医学部附属病院 臨床研究推進センター 特命教授
    • 小島伸介 公益財団法人先端医療振興財団 臨床研究情報センター 医療開発部
    • 前田潔  神戸学院大学 総合リハビリテーション学部 教授
    • 茅野龍馬 WHO健康開発総合研究センター テクニカルオフィサー